歯の再石灰化は虫歯予防に大きく役立ち、歯の健康を守るうえで重要です。
しかし、歯の再石灰化についてのメカニズムを知らない方も少なくないでしょう。
さらに、促すための方法についても同時に覚えておくべきです。
虫歯は治療すればよいわけではなく、いかに予防していくかをまずは考えないといけません。
目次【記事の内容】
歯の再石灰化で初期の虫歯を治せる
虫歯は歯のカルシウムを溶かして穴をあける病気であるものの、いきなり穴は開きません。
まず口内が酸性となった脱灰という現象が起こります。
この初期段階であれば歯の再石灰化で治せます。
エナメル質の結晶を新しく形成して歯の表面に戻す現象が歯の再石灰化です。
口内では脱灰と再石灰化が繰り返し行われ、酸性の時間が長くなると初期段階ではなくなります。
脱灰から守る唾液の自然治癒のメカニズムであり、元の健康な状態に戻す現象といえるでしょう。
口内の健康な状態を守るためにはいかに促していくかが大切になります。
促すための3つの方法とは
再石灰化を促すための方法は大きく3つあります。
ひとつが口内を酸性にしないことです。
食後の口内は酸性となっており、30分ほどで脱灰が行われます。
長時間においての食事が脱灰の理由となり、頻繁な間食も同様です。
この2つを控えるだけでも効果的となります。
また、カルシウムを積極的に補うのも一つの方法です。
次にフッ素を利用する方法も頭に入れておいた方がよいでしょう。
フッ素はエナメル質を強くするとともに、細菌の活動を抑えるのにも効果的です。
フッ素入りのハミガキ粉やうがい薬を使って虫歯予防を行うようにしましょう。
カルシウムの結晶を作って初期の虫歯を治す再石灰化作用の働きもあるのがフッ素です。
最後がブラッシングで歯垢を落として酸性となる菌を除去することです。
口内の唾液や酸を中和する働きがあるとともに、脱灰した部分に埋まっていって修復する作用もあります。
酸性に傾かせないことが脱灰の時間を減らすことになります。
ハミガキを毎日していくのはもちろん、さらに工夫を凝らして口内の健康を守っていくのが大切です。
歯科医院でのケアによる効果
歯科医院でのケアはブラッシングで取れていない虫歯菌の除去を専用の器具で行っていくものです。
フッ素物を歯に塗っていき、ミネラルを増やすためにリカルデント配合のペーストを使用することもあります。
もちろん、毎日行うケアはご自身で行うもので、ケアがうまくできているかを確認するのが歯科医院です。
口内の環境を整えて元の健康な状態に戻るようにする治療となります。
自分自身でケアをしていくのは方法があるとともに、歯科医院での治療も視野に入れた方がよいでしょう。
費用がかかるものの、最も確実に歯の再石灰化をしていけるのが大きなメリットです。
歯の表面に付着した細菌が糖を利用して酸を作っていき、その酸が理由で溶けてしまうのは大きな損失になります。
普通に食生活を送り、歯を磨くだけでは防げない場合もあります。
肝心となるのは少しでも歯の健康が害さないようにすることにあります。
朝晩のハミガキをしっかり行っていくとともに、唾液での自然治癒のメカニズムを大切にしていくために、予防に努めるようにしましょう。
まとめ
歯の再石灰化は口内の健康を守っていくうえで非常に重要です。
初期段階の虫歯であるのなら自然治癒させることもできます。
どのように促すかを知り、実践していくのがおすすめです。
また、歯科医院での治療も視野に入れた方がよいでしょう。
ハミガキをするのが最も重要ではあるものの、ハミガキだけでは再石灰化を促すことができない場合もあります。
何をしていくべきかを知り、適切な対応を行っていくようにしましょう。