妊娠中に、どうしてもつわりが酷く歯磨きがおろそかになってしまったり、歯の黄ばみや汚れが気になってしまい歯を白くきれいにしたいと考える妊婦さんもいるかと思います。
そこでホワイトニングという方法がありますが、赤ちゃんや母体への影響はあるのか、妊娠中の施術は可能なのか紹介します。
目次【記事の内容】
どんな種類がある?
歯を毎日磨いているのに黄ばんでしまうと悩む方もいますが、歯は加齢などの影響によっても自然と黄色っぽくなっていきます。
その原因は、歯の表面にあるエナメル質が減少するためです。
私たちの歯の内側には象牙質という部分があり、黄色っぽい色をしています。
それを覆っているエナメル質には光を乱反射させる効果があり、これによって歯は本来の象牙質の色よりも白く見えます。
しかし、加齢や生活習慣などによってエナメル質が減少すると象牙質の持っている本来の色が透けて黄色っぽく見えてしまいます。
ホワイトニングには歯の表面に付着している色素を漂白し、エナメル質の持っている効果を回復させる働きがあります。
大きく分けて2種類の方法があり、1つは歯科医院で行うオフィスホワイトニングです。
この方法では、歯科医師や歯科衛生士など資格を持った方によって施術が行われ、濃度の高い過酸化水素が用いられます。
高濃度の溶剤を使うので、ほとんどの方が1度の施術で効果を実感できるほど即効性があります。
もう1つの方法は家庭で行うホームホワイトニングです。
こちらは濃度の低い過酸化尿素という溶剤の入ったジェルを専用のマウスピースに塗り、それを嵌めて使用します。
マウスピースを嵌めている時間は溶剤によって異なりますが2~8時間程度で、効果が実感できるまでに2~3週間ほどかかります。
白くなるまでにやや時間がかかりますが、ゆっくりと漂白していくので自然な白さにすることが可能です。
妊娠中や授乳中は禁止するべき?
妊娠中や授乳中でも歯の黄ばみが気になる方はいるでしょう。
しかし、妊娠中や授乳中のホワイトニングはおすすめできません。
その理由として、使用される溶剤が安全だとはっきりしたことが言えないという点にあります。
特に歯科医院で使用されている過酸化水素や過酸化尿素が妊婦さんの体や赤ちゃんにどれだけの影響があるのかはっきりしたことはわかっていませんが、様々な可能性を考えるとこうした溶剤を使った方法は少なくとも授乳が終わるまでは実施しないことをおすすめします。
また、海外製の歯磨き粉の中にも日本では市販の歯磨き粉に含むことが認可されていない過酸化水素や過酸化尿素が含まれているものもあるためおすすめできません。
妊娠中でも歯を白くしたい
歯科医院で行うものや、歯科医師の指導の下に自分で行うホワイトニングでは、使用される薬が妊婦さんや赤ちゃんにどのような影響があるのか、もしくは何の影響もないのか安全性が確認されていません。
しかしそれでも歯を白くしたいと思っている方はいるでしょう。
こうした時にはサロンなどで行っているセルフで行う場合であれば安全性の高いものを使用しており、サロンによっては妊娠中でも施術可能なところもあります。
気になる方は問い合わせてみるとよいでしょう。
妊娠している場合はホワイトニングができる場所は限られてしまいますが、虫歯の治療やクリーニングなどのオーラルケアは積極的に行うことをおすすめします。
まとめ
妊娠中のホワイトニングは、歯科医院で行うものについては溶剤の安全性がはっきりとしないためおすすめできません。
しかし、サロンなどで行っているセルフの場合には安全なものを使用しており、妊婦さんでも施術可能なところもあります。
妊娠中でも虫歯の治療や予防など、オーラルケアには積極的に取り組むことをおすすめします。