歯の寿命ってどれくらい?

加齢に伴い、歯は衰えてくる性質を持っていますが、どれくらいまで寿命があるのでしょうか。また歯を失う原因とは、どのような物があるのか、歯を健康的に維持するためにも把握しておくことが大切です。今回は、歯の寿命や歯を失う原因などについて紹介していくので、参考にしてみてください。

歯の寿命

永久歯の寿命は、個人差によるものが大きく、大切にケアしているほど、寿命は長くなる傾向にあります。平均的には、最も寿命が長いのが下顎犬歯で、男性の場合は66.7年、女性の場合は66.2年です。

歯の中でも、最も寿命が短いのが下顎左側第二大臼歯になります。平均寿命は、男性では50年、女性では49.4年です。基本的には、女性よりも男性の方が、歯の寿命が長い傾向にあります。ただあくまでも平均寿命であるため、歯のケア次第では、寿命は大きく変わってくるので、いつまでも自分の歯で食事を行いたいのであれば、歯のケアは怠らないようにすることが大切です。

歯を失う原因

日本人が永久歯を失う原因はいくつかあります。どのようなことが原因なのか、今後の歯の健康を意識する上でも参考にしてみてください。

1.歯周病

歯を失う原因として最も多かったのが、歯周病です。歯周病により、歯茎の健康が損なわれ、根本から歯が取れてしまうのが歯を失う原因として多いのが特徴になります。

歯周病は、日頃の食生活や栄養状況によって、発生の有無が大きく左右されるので、バランスのいい食生活を心掛けることが大切です。

他にも、歯垢を残してしまうことでも、細菌が口内環境を悪化する原因にもなるため、歯周病の発生を抑制するために、歯垢の発生を防止することも重要になります。

歯垢の除去には、日頃からの歯磨きでも十分予防することができますが、完全に歯垢を取り除くことは難しいでしょう。その場合は、歯のクリーニングを行い、歯垢や歯石を取り除き、口内環境を整える方法をおすすめします。

歯のクリーニングを行えば、歯周病の発生を抑制することができるので、歯の寿命を延ばすことが可能です。

2.虫歯

歯を失う原因として、歯周病の次に多いのが虫歯です。虫歯は、歯を溶かす「脱灰」と歯を元に戻す「石灰化」の現象の中で、脱灰の現象が優勢になることで引き起こされます。

虫歯にならないためにも、日頃から歯磨きを行うことも大切ですが、歯の表面にある「エナメル質」を保護する目的として、フッ素やキシリトールが配合されている物で、歯の表面を守る方法も有効です。

セルフケアでは不十分と感じる時には、歯科検診を行い、歯の健康状況を管理してもらうようにしましょう。歯科検診を行うことで、現在の歯の健康状況を知ることができるだけでなく、今後の処置についても、相談することができます。

歯が20本以上残っていると健康管理にも大きく影響

70歳以上を対象にした調査では、歯が20本以上残っているのと、そうでないのと比較すると、20本以上残っている方が、呼吸器系や循環器系の疾患が極端に低いことがわかっています。

歯が20本以上残っている方が、全身の健康管理に大きく影響することがわかっているので、歯科検診を定期的に行い、永久歯の寿命を出来るだけ延ばす努力を行うことが好ましいでしょう。

セルフケアを行い歯の寿命を延ばそう

歯の平均寿命を超えることができるかどうかは、普段からセルフケアを行っているか、そうでないかで大きく変化します。歯の寿命を延ばすためにも、歯を失う原因である「歯周病」や「虫歯」の発生を予防することが大切です。

歯周病については、歯のクリーニングを行うことでも、歯垢を除去し、口内環境を整えることで予防することができます。虫歯については、フッ素やキシリトールで歯の表面を守ることで、予防することが可能です。

大切なのは、日頃から歯の健康を歯科検診などで管理しておくということになります。出来るだけ通院して、歯の寿命を延ばす努力をしていきましょう。